
御誕辰祭は、貴船神社の御祭神である高龗神(たかおかみのかみ)の御神徳に感謝し、その御加護を祈念して行われる神事です。この祭典にあわせて執り行われる「大茅の輪くぐり」は、半年間の罪や穢れを祓い、残る半年の無病息災を願う伝統行事として広く知られています。
茅の輪は、茅(かや)という植物で作られた大きな輪で、参拝者は作法に従って八の字を描くように三度くぐり抜けます。この風習は、古くから伝わる「蘇民将来」の故事に由来するとされ、災厄を避けて健康に過ごせるよう願う意味が込められています。境内に設置された大きな茅の輪は初夏の風物詩として親しまれ、多くの参拝者が訪れます。
貴船神社は水の神を祀る神社として信仰を集めており、豊かな自然に囲まれた境内は清らかな雰囲気に包まれています。御誕辰祭と大茅の輪くぐりは、神恩への感謝と心身の浄化を願う大切な行事であり、京都の伝統的な信仰文化を今に伝える貴重な祭礼です。参拝者にとっては、日々の無事を祈り、新たな気持ちで夏を迎える機会となっています。